だいにっほん、おんたこめいわく史(笙野頼子 講談社2006)

ネクストレベル、という言葉が少し前にはやっていた。この小説を評するに、このネクストレベル、という言葉を贈りたい。しかし、ネクストレベルという言葉は、たいてい、一体何が何に対してネクストなのか、が曖昧で、というか曖昧がゆえに発されるコピーであった。笙野頼子の作品で通読したのは、これが2冊目である。面白さを感じながらも読む方が息切れするというか、、、。しかし、この本は読める、こちらの状態というよりも、この本が作者によれば、一気に書かれたという事情が関係してそうだ。つまり、脂って(のって)いるわけだ。笙野頼子の持っている言語感覚、手法、問題意識、これらの作家の基礎体力というものは、飛び抜けていると思うのだが、この作品では、それらを自在に駆使しながら、それらを踏み越えた地点に到達している。それは、やはり書く速さが(とここで、謎の電話がかかってきて、聞き取りに苦労し、この先に書くことを失念した。)

2006年にこの本は出た。これは、村上隆や東浩紀が猪瀬直樹(都知事)に群がり、現在現出し、これから東京にオリンピックが決まった日には、増大していくだろう気色悪い文化状況を抉りだしている(ような気がする)。笙野頼子がいれば、村上春樹も高橋源一郎もその他もろもろの若手作家も必要ないのではないか(そんな気がする)。
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by isourou2 | 2013-08-09 16:01 | テキスト


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